8時間勤務では物足りないやる気のある若者の葛藤

日本社会の風潮は見ていてなんというか痛々しい。

昨夜、後輩たちと話をしていて、なんか可哀想だなと思ってしまった。

企業の経営者が若者の感覚を理解できていないのか、それともどうしたら良いのかわからないのかな。

社会の風潮によって、これまで長時間労働を社員に強いてきた日本企業は変わってきている(まだ変わってない企業もあると思うけど)。

確かに以前よりも自分の時間は持てるようになったと彼らは言う。残業という言葉を使えるようになり、サービス残業もなくなり、就業時間の管理がきちんとされ18時は家に着く。健全な優良企業だと思うとのこと。

しかし、彼らの顔はどことなく元気がない。
「家帰って、別に見なくても良いYoutube見ちゃうんですよね。。。」と。

時間が目的となってしまい、本来求めていた仕事へのやりがいを感じられなくなっている。

彼らには彼らなりにやりたいことがあって企業に入ってきた。しかし、どことなく、時間管理をされた業務ロボットのようになってしまっている。裁量はほとんどなく、マニュアルに沿ってやることをやる。与えられた仕事を時間内で処理する。給料はそれなりによくて、生活も安定している。これはこれで幸せなのかなと思えるけど、なんか物足りないというか、これで良いのか?なんて疑問に思ってしまうとのこと。

僕の前の会社での働き方については、以下のブログで詳細に書いてある。
働き方について

この前職もこの2,3年で大きく変化した。

確かに労働基準法という法律を遵守しなければならないと思う。単純な使い捨ての長時間労働は以ての外だ。だから必要なことだと僕も思う。しかし、企業の経営者は、上述のような就業形態を取っているだけでは、若い人たちは成長せず、やる気のある人はその会社から離れるという選択を30代で取ると思う。誰でもできるな、この仕事、と思った時点でやる気のある人は、辞めるだろう。

人は誰しも特別な存在でありたいものだ。
せっかく授かった命、何かに役に立てたいと思う。
給与は多い方がもちろん良いけれど、それなりに生活できれば、単純な金額よりも、やりがいや生きがいを求める人は多い。

有休消化、8時間労働という言葉が一人歩きしているようだが、若者がそれだけを望んでいるわけではない。バラバラと有休を消化したところで、多少のリフレッシュにはなるかもしれませんが、普段の生活に何か変化が産まれるものでもない。8時間労働と言えど、9時17時で拘束されていたら、家庭があればその後何かができるわけでもない。つまりそれだけでは理想のライフスタイルを目指すことが容易ではないということ。

それであれば、まとめて1ヶ月の休暇、もしくは半年や1年でも留学できるような制度を作った方が良い。1日10時間とか12時間の仕事で、週3日,4日働く方(週40時間以内)が、残りの休みで様々なことができる。副業や兼業などを認め、起業などもサポートしたらどうだろうか。起業でなくても同じ会社内でそれが新たな事業になるような導き方だってできる。

それが僕が提案するベーシックワークライフ
僕が経営するような超弱小企業ではなく、大きな企業なら尚更それができるしベースの給与だってもっと高くできるはずだ。そんな働き方ができる企業があれば、僕はその企業に就職したいと思う。だけどどこにもそんな会社ないから、作ってしまおうと思って今頑張っている。

ここでベーシックワークライフとは別に行っている雷鳥での取り組みを二つ紹介します。

先日仲間に加わったSくんは、自らの意志で早速夕食の提供を試みている。
彼は料理が好きで、将来的には食事の提供というのを自分の夢の一つとしても考えているからだ。雷鳥の業務と並行して、夕食の提供も行うので、彼がゲスト向けの食事を作る時間も雷鳥での給与が発生する。しかし、食事の仕入れ、価格の設定は自分で決め、売上の20%は雷鳥に計上し、残りは自分の利益にできる。

飲食の提供は非常に難しい。なのでベースとなる給与がある中で、自分がやりたいことにチャレンジできる環境を作っている。この僻地で現状ポテンシャルカスタマーが宿泊者しかいない中で、自分の人件費を含めた利益を出すことはかなり厳しい。なので、並行して雷鳥業務もやることを前提に、給与の発生するシフトの中で、ビジネスの訓練を積む経験となる。

Mさんはスノーボードのインストラクターを目指している。
雷鳥の宣伝を利用しないで、責任をしっかり分けて自分で顧客を獲得して請けたインストラクターの仕事は、もちろん全て自分の利益になる。どこかに所属して仕事を請ける場合と、自分が直接請ける場合で、得られるの金額の幅は大きく異なる。現在彼は雷鳥のスノーシューツアーの仕事を担当してもらっているが、1ツアー当たりの得られる給与は決まっている。それが自分で顧客獲得から行えば人数が増えればその分利益にもなってくる、きっとこの過程で彼もビジネスに関する経験を得るだろう。

若者を輝かせるのは大人の役割だと僕は思う。

やるやつはどんな環境でもやる、と言う正論は置いて、世の中の99%はそこまで強い人間ではなく、大人がどんな若者でも輝くような生き方ができる環境を整える必要があるんじゃないかと僕は思う。

話は少し変わるけど、後輩との話題の中で女性の働き方についても話題になり、未だにこんな考えの日本のオヤジがいるのかとがっかりしたので記載しておきます。

最近結婚したばかりの後輩の女性がこんな事を僕に言った。
彼女は責任のある仕事を任されていた。

先日上司から今後の仕事の話をする中で「子供作る予定ある?」と言われました。

ここで「はい」と答えたら、今の仕事を外されると思った。周りのママ社員を見ても、事務系や作業系の仕事をしている人が多くて、直接お客さんと対峙するような責任の重い仕事をしている人はいない。だから「はい」と答えたら今後のキャリアが見えなくなってしまうのではないかと不安に思った。
そして、「いいえ、しばらくないです」と答えたとのこと。
しかし、彼女は僕に、「でも本当は子供欲しいんですよね。。。」と言った。

そもそも結婚した女性社員に「子供作る予定ある?」なんて質問をすることがナンセンス極まりなく失礼なんだけど、世の中の日本のオヤジの一部は、そのナンセンスさと、その奥にある差別意識に気づいてもいないんだろうなと思う。そんな一部の古い価値観を持っているオヤジどもが上司とか経営者にいると思うと、女性はやりきれないだろうなと思う。

女性が子供を産むことと、仕事の能力や範囲を関係付ける風潮が日本に存在する。医学部の入試の件もそうだ。もし子供を産むことで違いがあるとすれば、今まで自分だけだったら犠牲にして仕事を優先にできたことが、優先度が子供になる場面が出てくるだけ。しかし、それは女性だけが背負うことではない。男性や社会、会社がみんなで背負うこと。だから子供を作る予定は、会社には関係なく、個人の話だということ。子供ができるタイミングは夫婦が決めることであって、会社に事前に把握される必要などない。ましてやそれによって、会社がその女性社員の意志に反して勝手にキャリアを限定することはおかしなことだ。

大切にしたいのは、男女関係なく、一人一人がどう仕事に携わっていきたいのか。産後子育て中心にして仕事の範囲を狭めたいと思うならそういう選択ができれば良いし、引き続き責任ある仕事で、何かを成し遂げることをやっていきたいと思っているのであれば、子供がいるかいないかとか、男女とか関係なく、子育てしながらそれを実現できるような環境を作ることが必要だと思う。もちろん産前産後のタイミングで休まざるを得ない日は出てくるけど、みんなの寛容さとサポートが必要ですよね。

 

最後に番宣!!!

先日、長野放送で上高地霧氷撮影のサポートガイドをしました。それが2月7日18:50から関東地方のフジテレビで放映される予定です。お時間あればぜひご覧ください(放送予定変わるかも)。上高地の霧氷のタイミングはばっちり掴んできたので、映像ではなく直接見たい方はガイドとして同行致します。ただし、ベストな霧氷は2週間に1度くらいのタイミングで、かつ前日にならないとわかりません!!!

写真はその霧氷撮影サポートガイドの時に自分で撮った写真です。
ガイドのご用命、ゲストハウス雷鳥の宿泊予約は以下のゲストハウス雷鳥のホームページからどうぞ。
ゲストハウス雷鳥

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