もともとずっと興味があったが、一歩を踏み出せずにいた自転車。
乗鞍に来てから、ヒルクライムを楽しみに来る多くのゲストを目の当たりにして、また観光協会青年部なので少しだけマウンテンバイクをやったりして、自分のの中でどんどんやりたい想いが膨らんでいた。
トドメを刺したのは、現在ワーキングホリデーでゲストハウス雷鳥滞在中のBikepackerのMaoさんとの出会い。
Maoさんとは、インスタで繋がったのがきっかけ。
僕が地道にインスタマーケティング(ゲストハウス雷鳥につながりそうな人を見つけていいねやフォローする)をやっていた頃に、お互いのフォロワーとなった。その時は、Maoさんがどんな人か知らなかったけれど、とにかく日本の様々なところで自転車と景色の綺麗な写真を撮影していて、羨ましく思っていた。フォロワーになってからは特にマーケティング的な要素は関係なく、いいねを繰り返していた。どこか惹かれる物を感じていた。逆に自分が皆んなに見て欲しいなと思うような乗鞍の絶景の景色をインスタにアップすると必ずMaoさんはいいねをしてくれた。
去年の秋、突然Maoさんから「冬に雷鳥で働けないか」と連絡があった。その時はじめて彼が台湾出身でワーキングホリデーで日本を自転車で旅していることを知った。乗鞍に来る予定があるからと、雷鳥で会うことにした。冬の間は自転車の旅ができないから、働きたいとのことだった。
冬のゲストハウスの営業は少し厳しい状況だったので人の募集はしていなかったけれど、除雪のサポートはほしいなと思っていたので、平日中心にスキー場のアルバイトをして土日は雷鳥でのアルバイトを提案。その後すぐにスキー場に連絡して、面接ができるとのことだったので、スキー場まで送り、即採用という感じになり、12月中旬からMaoさんは3月末までの期間で働きはじめた。
台湾では高い山にしか雪は降らないので、Maoさんはこの極寒の乗鞍の雪のある生活、そして毎日の温泉を楽しんでいた。
そしてスノーボードを始め、私のスノーシューツアーのサポートにも入ってくれた。
そして僕らは冬の乗鞍岳に登りはじめた。
せっかくこの乗鞍に縁があって滞在しているのだから、この美しい冬の景色をもっともっと見て欲しいと想い、私は彼を山の奥へと連れて行き、Maoさんはまだ始めてから1年目のスノーボードで山を一緒に降りてきた。
その後、春は4回ほどスプリングバックカントリーを楽しんだ。昨年までバックカントリーに行きたくても一人では危険もあるからなかなか行けなかったが、今年は遊びのパートナーに恵まれたことで、思う存分楽しめた。本当に楽しかった。僕らは登っている時や滑っている時にたまに雄叫びが自然と出た。
それほど美しい景色だし、楽しんでいた。
Maoさんは乗鞍と雷鳥が気に入ったのか、そのままワーキングホリデーの終わる7月まで乗鞍に居ることになった。
GWを除いて、夏のピークまではスタッフは足りているところもあったが、ちょうどいがやレクリエーションランドが乗鞍Baseとしてリニューアルすることになっており、人が必要だったことも重なり、乗鞍Baseと雷鳥の掛け持ちで滞在してもらうことにした。
そして、雪が溶けてから、Maoさんは時間があると自転車で出かけるようになった。
乗鞍Baseに行く時も自転車で通っていた。そんな姿を毎日見ていると、自分も自転車に乗りたくなってきた。
GWが終わって少し落ち着いた頃、自分も行ったことのなかったさわんどへと繋がる番所林道がとても気持ちが良いというので、Maoさんに誘われて一緒に行くことにした。
これが最高に気持ちがよかった。
森の中を歩くのも気持ちが良いけれど、自転車で走ると、爽快な気分がぐっと増すし、スリルがある。
バックカントリーの時と同じように、自然に雄叫びが出てくる。
最高に楽しかった。
これは自転車を買うしかない、と決意が固まった。
そして、多くの人にこの心地よさを体験してもらいたいという思いもあり、少しオフロードを走れるクロスバイクを4台購入し、Guesthouse Raichoでレンタルを開始することにした。
また、地域の魅力を少しでも伝えるために、乗鞍の伝説を少し解説し、この林道を走るサイクリングツアーを企画することにした。
本当に楽しいので、ぜひツアーに参加してもらいたいなと思っています。
さて、今回のブログで何が言いたいかというのはここから。
以前は周囲からどう見られているのか、かなり気にするタイプであったが、脱サラして仕事を辞めて、一般的なレールから外れたこと、そして歳の関係もあるのか、人にどう思われてもあまり気にしなくなった。そしてあえて人との出会いを増やしたり、無理して関係を作ろうとしなくてもいいかなと思うようになった。大切にしたいのは、自分と相手が自然体で居られる関係。それ以外の関係は疲れるので、時には必要だとは思うが、無理はしない。
一方で、人との出会いが自分を成長させてくれたり、新たな道へと導いてくれる。
Maoさんとの出会いで、間違いなく、自分の乗鞍での生活がさらに楽しくなったし、自転車という新たな遊び道具を持つことができ、世界が広がった。
先日の高山や金沢で会った同年代の同志、松本にも沢山同志がいる。なかなか会う機会はないかもしれないけれど、彼らの奮闘が自分の励みなり、チャレンジしようという思いをもたせてくれる。これは今だけでなく、過去もそうだった。
松本に来てから今年の9月で3年。リーマンをやっていたら到底出会えなかった、新しい数々の良い出会いに本当に感謝したい。
もう一度言いますが、「無理して」出会いを増やしたり、人との関係を築こうとは思わない。
自分が信じた道を進んでいれば、不思議とその進んでいる道に関係する良い出会いがいつもある。
逆を言えば、停滞していると、なかなか新たな出会いだったり、良い出会いはないということ。
だから、自分は人との関係構築からはじめるのではなく、今後もまずは自分がやりたいことにどんどんチャレンジしていきたいと思う。
そうしていれば、きっと自分と相手が自然体で居られるような関係を築ける出会いが、この先の人生においてもあるんだと思う。
敢えて言えば、あのマチュピチュの旅行の時の出会いも、旅に出たいという気持ちが自分を後押しする出会いにつながったんだと思う。
さあ、この夏は自転車で遊びまくるぞ〜〜!!
そして、いつかは自転車で世界を旅してみたい。
サイクリングツアーについてはまだ記事をアップしていないですが、先行予約も受付中です。
もちろん、ゲストハウス雷鳥にお泊まりの方は、クロスバイクのレンタルも可能です。
夏のシーズン、個室はかなり埋まってきましたので、ご予約はお早めに。
ゲストハウス雷鳥のお問い合わせや宿泊のご予約、ツアーのご予約はこちらからどうぞ。
1件のコメント