NZの旅③ Kepler Track & Milford Track

NZの旅の最後のブログ。
実は90%はすでにNZを出発する前にすでに書き終えていたけど最後がまとまらずになかなか投稿できずにいました。遅ればせながら旅の最後のブログです。

【11月30日】
この日は1.5時間歩くだけで最初のキャンプサイトに着くことができるので、テ・アナウのYHAを14:30に出発する予定としていた。実はそこでテカポのバックパッカーズでちょっと知り合いになった学生のK君と再会していた。時間があったので彼と少しYHAのラウンジで話をしていた。
彼はT大の建築関係を専攻している4年生だが、今年は1年休学していて、NZに確か6週間だったかな?来ているそう。彼は自転車もやっているらしく乗鞍にも何度か訪れているとか。Raichoを訪れたT大生の写真を見せたら知り合いもいた。

いいな。自分も今あの頃に戻っていたら、絶対ストレートに就職なんて道を選ばなかったと思う。戻れるわけないので、たら、ればの話をしても仕方ないのだけれど。なぜ、こんな話をしているかというと、実は自分の今後やりたい事の一つに、高校生や大学生にバックパックの旅を支援したいという想いが最近フツフツと湧いているからだ。そしてできれば今回のNZで経験したような人のいない大自然の中に身を置くということ。

この話をはじめたら、止まらないのであと少しだけにしますが、日本という狭い世界の中でいろいろ悩む前に、さくっと広い世界を見れば良い。Sくんはすでにいろいろな国に行っているようだが、彼が見ている世界は僕が見てないものも見えていて、素晴らしい感性を持っているだろうと思う。自分に素直になり、そのまま突き進めば良いと思う。彼みたいな若者が多くいると、将来は明るいと思う。

日本の20代のパスポート保持率はなんと5.9%、日本人にしても24%。
先進国最下位。いつまで鎖国してんだかって感じだ(笑)
良い意味、だからこそ独自の文化があるのかもしれない。その独自の文化は海外の人から見たら価値があるものかもしれないが、それに縛られていたら日本人の幸福度は上がらず、自殺率は高いままでしょう。

この辺にしておきます。

一回りも年の離れたK君がバスに乗るまで見送ってくれて「良い旅を」と言われてめちゃくちゃ嬉しかった。

16時にはKepler Trackの最初のキャンプ地に着いていた。

このキャンプ地最高なんだけど、とにかく蚊が多くて、それでここで前回のブログを書いた。

そして、ここからは動画にまとめてすでにFBでシェアしているので、そちらで(手抜き)笑
写真アップロードして一つずついろいろ書くより、動画はimovieで20分くらいでできるし、実はこちらの方は楽だったりする。

【12月1日】
【12月2日】
Kepler Track

こちらもNZのGreat Walkの一つ。稜線歩きがとても気持ちが良いという評判のTrack。
その通り、どこまでも続く稜線歩きはとっても気持ちよかった。ただ、キャンプ2泊のルートだと2日目に10時間歩かなければならず、それが結構きつく、3日目も8時間歩き、最後はヘロヘロになってしまっていた。60km弱を2泊3日で歩くのだが、実は最終日はトレランの大会があり、1位は同じルートを4時間半でゴールしてしまったという。。。

【12月3日】
【12月4日】
【12月5日】
【12月6日】
Milford Track
今回の旅のメインはこのMilford Trackだった。2014年のGWにマチュピチュに行く時に迷ったのが、ニュージーランドとタンザニア&ケニア(キリマンジャロ)だった。このMilford Trackは世界一美しいTrailとしてとても人気があった。昨年もタスマニアに行く前に実はMilford Trackを調べていただが、3ヶ月前にしてすでに山小屋はNZの夏のシーズンの予約が取れない状況だった。Milford Trackはキャンプはできず、必ず山小屋に宿泊が必要となる。個人ウォークの場合は1日40人ほどしか入れない。日帰りのガイドウォークや宿泊を含めたガイドウォークもあるが、それは同じ山小屋ではなく、ガイドウォーク専用のロッジに宿泊する。今回自分は、昨年のようなことにはならないように、予めDOC(日本の環境省のようなところ)にコンタクトを取り、いつ頃予約開始になるかをこまめにチェックして、予約開始当日に予約をした。しかし、その予約オープン時にこの11月末から12月末にかけては、いっきに予約が入り、希望していた日程が予約を取れない状況で、今回旅の最後にしかもタイトな日程でMilford Trackとなってしまった。

FBにも書いたが、一番のメインのMackinnon Pass越えの日に限って暴風雨となってしまった。なので風景という意味ではどんな美しい峠越えができたかはわからない。ただ、そこまで、その後のTrailはRain Forestならではの美しい魔法がかかったようなTrailを歩くことができたし、雨だからこそ、1000mを超える標高から、険しい斜面を一気に降ってくる多くの名もなき滝を見ながら歩くことができた。

そして、何よりも素晴らしいのは、この個人ウォークで3泊4日、偶然日程が重なった世界各国から来たHikerと一緒の時間を過ごせたことだ。もちろん、それぞれの日に、何時に出かけて、どういう時間で山小屋までたどり着くかは個人次第。しかし、抜かしたり、抜かされたり、休憩の時に会ったりしながら、お互いを励まし合いながら次の山小屋を目指す。そして山小屋に着いたらお互いを讃え、その日あったことをシェアし、休憩し、それぞれが夕飯の支度をして、同じテーブルになった人たちとご飯を一緒に食べ、旅について語り合ったり、カードゲームをしたりと、本当に素晴らしい時間を共有することができた。日本人というカテゴリー分けをするのであれば、自分一人であったが、何カ国が集まったかは数えてないが、皆、自然が好きで、冒険が好きなただの人(homo sapiens)だった。

【12月7日】
Milford Soundからクライストチャーチ
旅の最後は2時間ほどのMilford Soundのクルーズを楽しんだ。乗鞍生活も含めて久しぶりに海を見た。

フィヨルドの海に流れ落ちる滝に虹がかかっていたり

アザラシちゃんを見たり

落ちてくる滝に打たれ

美しい景色を見て

NZに来てはじめてハイキングではない観光をした。

【12月8日】
クライストチャーチ・オークランド・成田
なんとDelayが発生し5時間オークランドで待機することに。そこでこのブログをほぼ書いた。
ウトウトしながら書いたり、Guesthouse Raichoの予約処理をしていたら、あっという間に搭乗時刻になってしまった。

さて、17日間の休暇が終わった。

NZは日本の国土の約4分の3の広さの中に470万人しか住んでいない。そしてNZの歴史はマウリの先住民族の歴史もあるが、NZとしての国の歴史はまだ130年ほどしか経っていない。日本は国土の70%が森林ではあるが、歴史の長さ、人口の多さから、日本のどこへ行っても、人の気配を感じてしまい、また歴史の中で自然に人間の手がかなり加えられているところがほとんどであり、本来の自然の姿を見ることはなかなか難しい。NZの自然に触れ、本来の自然(地球)の姿を見れたことが一番の収穫だ。これからもっと世界のそういうところを探したい。アラスカとか南米、日本にも知床とかがそうかも。

人は自然の一部、だからこそ、自然の中に身を置くと本当に気持ちがよく、素直な気持ちになれる。しかし、いつの間にか、多くの人は、そういった自然の世界から遠ざかり、人工的な物で囲まれている生活をしている。便利っちゃ便利だよね。年を取ったら逆にそういう便利なところで生きたいと思うかもしれない。でも心の安定度とか、豊かさを育むという観点では、絶対に自然(本来の自然)に囲まれていた方が良いよね。

もう一つ、地球規模では人口は爆発的に増えているが、日本は減少傾向にある。私は実はそれはとても良いことなのではないかと思っている。日本は国土に対して人が多すぎだと思う。

乗鞍に来てなんとなく気付いていたけど、
人がいないってことがとても価値がある。特に人口密度の高い日本は。

人は一人じゃ生きていけないから、もちろん人間社会の中の一員となって、支え合って生きていくんだけど、日本の街は人が多すぎる。人に酔う。新宿とか気持ち悪いよね(笑)。

実は帰りにちょっと用事があり、小学校2年生まで住んでいた千葉の佐倉の西志津ってところにちょっと寄ったんだけど、あまりの変わりように浦島太郎状態でした。とてつもなく家が増えていた。小さい頃遊び回っていた場所は家が立ち並び、緑がほとんどなくなっていた。駅から20分くらい離れているところなのに、なぜあんなに家が立ち、そこに住みたいと思う人がいるのかほんと理解不能。船橋の兄の家で1泊したので、京成線、東葉高速線、総武線などに乗ったが、その車窓から見える景色は建物だけでした。首都圏って恐ろしいほど人がいるし、自然がない。あっても人口的なほんの一部の樹木。1年を通して首都圏に住み続けるなんて、自分にはもうできないと改めて思った。1年のうち1ヶ月とかなら大丈夫だと思う。

NZのクイーンズタウンは3万人の街だけど、それでも多いと感じたほど。ワナカやテアナウくらいの街が最適だと思った。

ワナカは7000人。自分はワナカのような街を日本で見たことがない。しかもNZって隣の街まで1時間くらいは余裕でかかる。日本は1時間車で走らせたら、首都圏なら余裕で500万人くらいの街を通りすぎているよね。

ここで大事なのが、住んでいる人だけでなく、観光客ともバランスを取る必要もある。スペインやイタリアの観光地では、観光客が増えすぎてもともと住んでいる人たちの暮らしが崩壊しているなんてことも聞かれる。そういった意味でいうと、クイーンズタウンは微妙だなと思ったけど、ワナカとテ・アナウは本当によかった。オークランドやクライストチャーチはちゃんと街を見ていないからわからない。

そう考えるとやはり、乗鞍はポテンシャルが凄い。よくぞこんなところ残ってました、ってことにこれまた改めて気づきました。
ポテンシャルと言ったところが味噌で、今のままでは人口減少の波に飲まれて、廃れてしまうでしょう。また観光面においても戦略が必要だなと。

そして、私は今回、NZの大自然の中でたっぷりと我に返り、一人の貴重な時間を頂くことができ、とりあえず乗鞍移住後の10年、今から8年先までのだいたいの道筋を立てることができました。20年先、30年先もぼんやりと。

今回の旅に行くことができたのも、Raichoを訪れてくれたゲストの皆様、スタッフ、家族、関係者の皆様、そしてリノベーションを丸投げしてしまった、大工さんや設備屋さんたちなどのお陰です。旅で得たことを何かしらで恩返しできるよにしてきたいと思っています。ありがとうございました。

休暇という観点で言えば、17日間は自分の中ではまだまだ短いと思っています。1年の中で1ヶ月連続で旅に出れるようにしたい(3年先)、さらにそれが年に2回(5年先)。ってことで一部10年先プランを暴露したところで、今回の旅のブログは終えます。お読み頂きありがとうございました。
NZの旅①
NZの旅②

最後に、今年は12月中旬にして近年にないくらい良い雪のコンディションで冬のアクティビティーを楽しむことがすでにできます。別にアクティビティーをしなくても、温泉に浸かって、暖炉で温まりながら雪を見るのも良し。人がいないのでほんと最高ですよ。
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