役に立つから意味のあること

前回ブログ書いたのいつだったかなと思うほどご無沙汰してしまっています。

ご存知の通り、5月末にGiFT NORiKURAGelato&Cafeの立ち上げを決意し、7月末にプレオープン、8月1日に正式オープンし、突っ走ってきました。飲食ど素人でも2ヶ月ほどで立ち上げることはできるもんですね(笑)

プレオープン時

クラウドファンティングにご協力頂いた皆様、店舗立ち上げでいろいろご協力をお願いした皆様に、こちらで改めてお礼申し上げます。必ずや軌道に乗せます!!

この5月末から8月末まで、正直あの猛烈サラリーマン時代より激しい夏を過ごし、疲れ果てるという言葉はこういう時に使うのかってくらいでした。半年前に、この夏の終わりは計画的に1週間休館にしていたおかげで、疲れを癒しながら、頭の整理をすることができました。石川県の野々市市にある世界一のジェラートも食べてきました。

セロリ・パイン・りんごのジェラート、いちごのジェラート、ピスタチオのトリプル

さて、本題ですがブログのタイトルは、今回僕がGelato&Cafeをやる上でかなり意識したことです。

役に立つサービスは、目先のビジネスや事業展開として誰もが考えること。ニーズに応える=役に立つなので当然です。人々が何か物が必要だなと感じた時に手に入るコンビニエンスストアも世の中の役に立ってますよね。

しかし、単純に「役に立つ」というのは、ある見方をすると役に立っていても、実は役に立っていない負の側面もあるんじゃないかって思うんです。世の中そういう構造になっているビジネスや事業が非常に多いんですよね。だいだい想像つくと思うので、長くなるのでここでは詳細は割愛しますが、先ほどのコンビニなんて本当に良い例です。なので僕は脱コンビニ宣言を自分の中でして、行かないことを決意しました。

先日奥穂高登山で会った雷鳥

では、どうしたら、みんなの本当の役に立つことができるのかって考えた時に、「意味のある」という言葉がそれに近いのではないかと思ったのです。

しかし、実際やってみるとそれはとても大変ですし、ビジネスとして上手く行くかまだわかりません。以下にどんなことで「意味のある」ということをGiFT NORiKURA Gelato&Cafeで体現しているのかを簡単に紹介します。なおGelato&Cafeをやる理由について店舗立ち上げ前こちらのブログに記載してますので合わせて参考にして下さい。

1.値段交渉のない仕入れ

富田ブルーベリー園のブルーベリー

 GiFT NORiKURAでは乗鞍やアルプス山岳郷、松本に関わる商品を提供しています。乗鞍の恵みを皆様にお届けするため、地元の生産者と消費者をつなぐ役割です。仕入れのほとんどは地元の生産者から。そこで僕は値段交渉をしたことがありません。その生産者が生み出す価値を大切にしたい、応援したいと思っているからです。最終的にその仕入れから商品を作って新たな付加価値をつけて販売する努力は僕にあると腹を括ってます。それができないのであれば、僕の力が足りないと考えます。農という生産がどれだけ大変で、どれだけ素晴らしい価値を世の中に生み出しているのか、と考えてるからです。だから信頼できる相手であれば、値段交渉など不要です。「売りたい値段で買いたい」という関係を広めていきたいです。

2.Going Zero Waste (ゴミゼロ、パッケージフリーショップを目指す)

一番忙しかったお盆一週間で1袋で収まったGiFT NORiKURAのゴミ

 ジェラートカップもスプーンも木製。こんなところまずないでしょう。コーヒーや飲み物もテイクアウト用のプラスチックや紙のカップもありません。実際やってみて、木製カップは8月の1ヶ月で半分に減りました。スプーンも15本ほどかけ、15本ほど無くなりましたので30本減です。カップは780円、スプーンは480円です。想定してましたが、経営的にはかなり痛手です。

また、当初はレンタル500円で保温・保冷ボトルの貸し出しをしようとしましたが、途中から無料にしてます。それでも返すのが面倒でテイクアウトできないなら良いと言って、去ってしまうお客様もいます。ただボトルは減少はなく、皆返却、もしくは購入となっています。プラカップなんて一つ原価5円とかですけど、利益よりも大切にしたいこと、作りたい世界観があります。

3.売り上げの3%を乗鞍の環境整備に使う

まだ使っていないですが、必ず使います。ここは全然アピールできてないし、どうしたら僕が思い描いているストーリーにたどり着けるかまだ詳細までシナリオを描けてません。乗鞍の未来を考えた時、とにかく行政とか、誰かに頼らずに、自立した観光地を目指した方が良いと思っています。そのために必要なお金は自分で捻出するしかない。

4.単なる美味しいから、恵みを感じる幸せを

なっちゃんいちご、サマープリンセスのソルベとやぎミルクのジェラート

世の中ってもう美味しいものに溢れているじゃないですか。でもほとんどが脳が美味しいと感じさせるような味付けだと思うんです。添加物盛りだくさんだったりで。そして提供側の都合の良いように賞味期限や安く提供できる素材を利用して。

僕は乗鞍で自然本来の味を知ることができました。そこには野生のパワーが溢れていて、身体に馴染んで、活力になる感覚がありました。僕は美味しいという感覚ももちろん大切ですが、それよりもその活力になる感覚を味わい、そこに美味しいと感じてもらうことの方が大事だと思っています。

まあこれは一番ぶっ飛んでるでしょうね(笑)

乗鞍・アルプスの恵みを育む生産者の紹介

細かく書こうと思えば、もっと具体的にかけますが、「意味ある」ということを想像してもらいたいので、詳細には記載していないところがあります。

これはプロダクトアウトに見えるかもしれません。ニーズには応えてないことが多いですから。しかし僕はこれが単純なプロダクトアウトだと思ってなくて、実はマーケットインだと信じています。

目先のニーズや利益を生み出すビジネスに、僕は興味がありません。理想を実現するために、それなりに目先のニーズに合わせていくこともしないと事業が潰れるので、そこは経営者として譲歩しなければならない場面はありますが、ほんと最低限にします。

奥穂高登山で見た涸沢岳からの槍ヶ岳方面の朝焼け

僕は好循環を生み出したい。今の世の中にある事業は誰かだけ得をしていて、世の中全体でみると悪循環が多い気がします。

だからこそ、意味のあることをやり続けたい。

ただこれはとても大変で精神力が必要。なのでちょっと身勝手ですけど、自分が意味があるなと思うことを、自分が自然体でいられるマイペースでやらせてもらいます。すみません。誰かからどのように言われても、思われても、実現したいことがあるので気にしないんです(笑)

紅葉の時期が近づいてきましたが、お陰様で9月末から10月後半までゲストハウス雷鳥の個室は80%ほどご予約を頂いております。残りわずかとなっておりますので、ご予定を検討されている方、GiFT NORiKURAと合わせて自然の恵みを味わいに来られてはいかがでしょうか?9月末まではお部屋に余裕のある日もございます。今週末はBANFF FILM FES。僕が一番好きなイベントですので、一緒にアウトドアのドキュメンタリー映画を一緒に見ませんか?

ご予約はゲストハウス雷鳥の公式HPからお願いします。

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