ブログ更新は久しぶり。今日はこの秘境の田舎の暮らしと大自然をどう持続可能にしていくかの僕なりの考えを記載したいと思う。
乗鞍に移住してからこの土地が本当に好きで、この美しい自然環境を残していきたいと思うようになった。この乗鞍高原に住む多くの人がそう思っていて、各々で様々な取り組みを行っている。
田舎の観光地の多くは、まだまだバブル期のビジネスモデルが根強く残っているのが僕の印象。宿のスタイル、集客方法、情報発信、販売しているもの、魅力作りなど。偉そうなこと言ってるけど、僕も試行錯誤中。
そんな中、日本はどこでも超高齢化で人口減少となっていく。
特に田舎は消滅が危ぶまれる地域がほとんどで、ここ乗鞍にある学校もいつなくなってしまうかもわからない。
そうなれば、さらに若い人はここに移住なんて考えなくなり、この土地は本当に消滅してしまうのではないかと危惧を抱いている。
その結果、自然環境も荒廃してしまうだろう。
それを少しでも変えようと、僕がはじめたのがGiFT NORiKURA Gelato & Cafe。GiFTの詳細は以下の二つの記事も読んでもらいたい。サスティナブル(持続可能)な乗鞍地域と自然環境がテーマとなっている。
さて、今日話したいのは、どうすればこの超高齢化と人口減少の中で、超秘境の観光地が持続可能な形で経済が回って維持していくことができるか。
結論から言ってしまえば、すでにいろいろ言われていることでもあるけど、やはり地産地消をどれだけ深いレベルで浸透させていくかだと思う。
物事はお金の流れを追うと真実が見えることが多い。
その流れを追うと実際観光地で消費されているものの多くは、都会に流れていることが大部分だと思う。
これは教育という観点でも同じ、地域の税金を活用して育った子供たちは、大都会にいってしまい、都会の資本家のために身を捧げているケースがある。
結構突っ込んだ話をするが、観光地の宿で提供しているもの、お土産屋で売っているものは、果たしてどこで作られたものなのだろうか。業務用と言われるほとんどは、どこかの工場で作られ、原材料がその土地、その県のものでもない場合がほとんど。そうやってお金の流れを追っていくとだいたいが都会に流れている。
もちろん、100%は無理だとは思うけど、理想は、田舎はお金の流れを極力その土地で流れるようにすることが重要だと思う。交通費も同様に。できればローカル運営の交通事業者があるのが理想。観光で消費されるもの、田舎の生活で我々が消費するもののがその土地で生産されたもの、作られたもので回ることが理想。ファミリービジネスという言葉があるように、田舎のある土地を一つのファミリーのように例えれば良い。
だから、極端なことを言えば、どこかの飲料メーカーが販売している自動販売機は観光地には不要だということ。
その自販機でお金を落としても、多少の利益は入るかもしれないが、その多くは飲料メーカーに流れる。観光地に来て、コーラが必要だろうかと最近思っている。実はまだゲストハウス雷鳥でも瓶のコーラを販売している。。。環境に配慮してペットボトルからリユースの瓶に変えたけれど。間も無く止める。添加物だらけのコーラを売るのであれば、例えば、乗鞍であれば、自転車のヒルクライマー向けに、スペシャルドリンクを開発して売ったらどうだろうか。それがコーラの値段で売らなくても良い。
安いには安いなりの理由がある。安ければ良いという人には、都会から買って来てもらえば良いと思う。
今の日本の商品をみていると、もちろんそうではないものは増えているが、まだまだ大多数はできる限りコストのかからない形で、安く、利益が出るものを追求している。それをずっと続けていくと、貧困のスパイラルに入ると思う。利幅がどんどん減り、次の投資を生み出せなくなり、ビジネスは衰退する。これは普段の生活にも言えること。安いものだけ買う生活をしていると、物の扱いが雑になっていく。少し高くても良いものを、できるだけ長く使おうという考え方が重要だと思っている。
よって、田舎で生産された商品は、価値が高い希少なものが多く、少し高くてもその地産のものを販売し、それ以外を売らないくらいな覚悟を持つ必要があるのではないかと考えている。そうしないとこの秘境の生活は維持できない。
次に、応援消費という言葉があるように、これからは応援したいからその商品を買うという流れが加速すると思う。意味がよくわからない商品はどんどん敬遠されていくと思っている。
GiFT NORiKURAのコーヒーなどは意味のある商品としてとても良い例。詳細は以下の記事を読んでもらいたい。その他の商品もみんな意味がある。
これを店全体で表現し、それを乗鞍全体につなげていきたい。
乗鞍高原の生活は、乗鞍に住む人だけではなく、乗鞍を訪れる方と一緒に支える。乗鞍の住人でなくても、この自然が好きで、ここでの自然や暮らしを維持したいと思っている人は多いはず。なので僕は商品一つ一つに意味を持たせたいと思っているし、これはGiFT NORiKURAに留まらず、乗鞍全体の商品化で必要な考え方だと思っている。
GiFT NORiKURAで商品を買えば、そして乗鞍でお金を使うことは、その商品の生産者を支えることになる。ここでの暮らしをサポートすることにつながる。その循環を生み出したいと思い、僕はチャレンジをしている。乗鞍に来て美しい自然や、自然の恵みを堪能しつつこの暮らしを一緒にサポートする。そんな流れを作りたい。
僕の頭の中にあったことを久しぶりに言語化した。この循環の流れを6年以内に作りたいと思っている。頑張ります!!
*GiFT NORiKURAは10月31日までの営業で冬季は休業。春はGWからの営業となります。
さて、最後に告知。ゲストハウス雷鳥でイベントを企画しています。
こちら側の企画意図は、乗鞍にもっと若者を呼びたいということ。
イベント自体は、20代、30代前半の常識に捉われない生き方ということで、バライティーに富んだ、ぶっとんだ生き方をしている同世代を呼んでトークライブを開催します。何か自分の生き方などを変えてみたいと思っている若者や、何かに無理に縛られてしまっている若者に対して、少しでも自分らしい生き方を見つけるヒントにしてもらいたいなと思っています。
イベント詳細、申し込みは以下からお受けしております。