脱サラ後、はじめてリーマンに戻りたいと思わせた出来事

はい、それはもちろん新型コロナウィルスです。

2月中旬頃まで、1月、2月はそれぞれ昨年比で160%くらいの売上になり、調子に乗ってました。

観光業は一番始めに打撃を受けました。

2月後半からキャンセルが増え、3月は昨年比60%となり、3月30日から営業を休業しました。4月は昨日、皆さんの心遣いで賞味期限が近いお土産を買っていただき、初めて売上が立ちました。皆さんに感謝しかないです。

カフェもGWから営業再開予定でしたが休業。宿もカフェもこの先いつ営業再開できるか見えない。売上が一切立ちません。

事業を自ら営むと、何もしなくても固定費の支払いについて考えなくてはなりません。自分とは違う、ある意味別生き物、今は妖怪の面倒を見てる感じ。

宿の光熱水費(それなりに建物が大きく、老朽化や4月でも凍結防止対策のため基本料金だけでも高い)、借地料、リース代、各種保険料、温泉利用料、組合員などの諸会費、そして、従業員(通年雇用社員)の給与、社会保険料、さらに銀行借入がるので、月々の返済。宿とカフェで僕の役員報酬除いても固定費で月丸々休業しても月70万ほどかかります。

これ以外に、これから消費税、法人税、固定資産税、車検、税理士報酬などなど。売上が常にあれば、これらの固定費はさほど気にならないくらいに会社を回すことができてましたが、売上が止まった途端、不安が襲ってきました。ただの「妖怪金食い虫」を抱えてるだけ。

中小企業のほんとんどが、内部留保なんてない=キャッシュなんて潤沢に持ってなくて、自転車操業だと思います。うちが少し恵まれているのは、建物は所有で借地料だけということと、1月2月の売上で4月頭の時点で数ヶ月分の妖怪に食わせるキャッシュがあったことです。消費税は積み立ててますし、事業の出口を考えて別建てで積み立てている資金もありました。

なのですぐ、にっちもさっちも行かないという感じではないです。でもそれらは次なる投資に使う資金だったのに、ただただ何も生み出さず消えていく。コロナが無ければ、自分の給与もようやく、ようやく上げられると思っていたのに。。。

固定費への対策として以下の2点が進行中。

・銀行に返済の猶予のお願い

雇用調整助成金で従業員に休業手当を支払う。

これで結構スリムになります。
宿止めてるので、温泉は垂れ流しで身内が使う程度なんで、温泉利用料とか組合費もなんとかならんかな。。。あとは保険か。

それでも最低月30万くらいの固定費が残る。そしてここには僕の給与は入ってません。会社をきちんと運営するなら、社会保険に入るんですが、かなり負担が大きい。従業員って会社にかなり守られてるんですよ。

自分の給与なんてしばらく払えず、役員報酬はそのまま会社の役員借入になって、僕から借金してる形態を取るしかないですよね。僕だって個人的に月々の支払いがありますが、自分に給与を払う余裕なんてないので、事業始めるときにほとんど注ぎ込んで無くなり、その後少し貯めた貯蓄を切り崩すしかないわけです。

もともとほとんど期待してないですけど、持続化給付金が中小企業でMax200万出るかもしれませんが、インバウンド含む旅行者が戻ってくるのにどんだけ時間かかると思います?

200万はすぐ消えますよ。この状態が夏まで続くとほんと多くの小規模事業者は潰れていきます。借入がいくら無担保、無利子だからといって、返済を伴うので、倒産しない限り、返済の義務を負うわけです。何か担保にしてればそれは無くなる。最悪、倒産して自己破産もしちゃえば良いという捉え方もあります。

ある程度の規模の会社のリーマンは、もちろん会社が潰れたら露頭に迷うわけですが、潰れない限り、このコロナ危機下でも給与は毎月振り込まれているわけです。社会保険だって半額会社に払ってもらってる。さらに他の手当もある。相当守られてるんだなと改めて思いました。さらに大企業だと潰れる前に国が助けますからね。

あー、リーマン戻りたい、って思っちゃいました笑

起業するならこういうリスクがあるのは当然と言えば当然。でもね。。。ここまでのリスクを想定していたら起業なんてできません。世の中の特に中小企業の経営者のほとんどは今相当頭抱えてるか、すでに借入がかなりあってさきほどの最悪を考えて吹っ切れてる人かのどちらかでしょうね。実は後者の方が強かったりします。

暗い話を沢山しましたが、以上、経営者の苦悩を吐きました。
言いたいのはここからです。

この危機を乗り越え、中小企業として生き残り、事業成長できたら、結構成長できると思います。

昔の前職の香港時代を思い出します。

自分の希望ではあったものの、25歳で香港に1人で乗り込み、すぐに現地の営業が辞め、競合がいる中、僕1人で海外の大手海運会社のお客様相手に営業していた頃です。一時、朝起きるのが辛い日が続きました。

でもなんとか乗り越えて、沢山の経験を積み、世界が広がりました。この経験が無ければ間違いなく今の自分はない。

あの時も何もしなかったわけではなくて、とにかく前を向いてやれることをやった。真摯にお客様と向き合いました。

数名から心配だと声をかけられましたが、すさまじい成長痛を伴って、成長したいと思ってます!!
まだまだ全然大丈夫で、まあなんとかなるだろって思っています(笑)

このお客さんの来ない期間をぼーっと過ごす時間なんて実際なくて、毎日やること考えることが沢山ありすぎて、今まで運営回しながらどうやってたんだろってくらいです(笑)

むしろみんな都会に閉じ込められてかわいそうだなと。きっと移住したいとか、自然の中でリモートワークしたいって人増えるだろうな。田舎はなんもないように思われますが、人が本質的に求めてるものが全てあります。

結局何かが起こらないと自ら環境を変えることはほとんどの人ができず、一般的な普通の世界に暮らすことに落ち着きます。こういう何かが起きると、そこに気付く人が増えると思うので、それに向けて準備しつつ、このコロナの最中にできることをやって生き延びるしかない。

最近、僕は消費のみする側になりましたが、回らなくなったお金はどこにあるのだろうかと考えてます。どこに溜まってんだろ。どこで回ってるんだろ。誰が持ってるんだろ。流れなくなったところにお金を回す仕組みを上手く作れれば、観光がしばらく絶望的でも、収入を生み出すことができるだろうと。経済学を学んでいるわけではないので、あまり世の中の経済のカラクリがわかってないだけなのかもしれませんが、そんなことを悶々と考えてます。

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このブログは自らSNSには公開しないので、読む人ほとんどいないと思いますが、記録として残しておこうと思います。ちなみに自分が投稿しないだけでそもそも公開しているのでシェアとかは自由にしてもらってかまいません。


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